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数字で見る債務整理(茨城県・水戸管内)

平成28年の事故破産の申し立ては全国で「64,637件」

平成28年(2016年)の裁判所の司法統計データによると、全地裁の個人の自己破産申し立て件数は「64,637件」でした(自然人の自己破産の新受件数)。

平成28年(2016年)に地方裁判所が受けた破産事件の申し立て件数

全地裁の新受件数
平成28年 総数 自然人の自己破産
1月分 4,167 3,770
2月分 5,803 5,200
3月分 6,671 5,977
4月分 6,499 5,819
5月分 5,505 4,934
6月分 6,451 5,817
7月分 6,244 5,605
8月分 5,802 5,230
9月分 5,961 5,335
10月分 5,900 5,330
11月分 5,842 5,277
12月分 6,992 6,343
合計 71,837 64,637

裁判所発表の司法統計データ(平成28年の各月速報値)を基に独自に集計・作表

水戸地方裁判所管内の自己破産の申立て件数は「1,144件」

平成28年の水戸地方裁判所管内の個人の自己破産申立て件数は「1,144件」でした。

平成28年(2016年)に水戸地方裁判所が受けた破産事件の申し立て件数

水戸地方裁判所管内
平成28年 新受件数 自然人の自己破産
1月分 64 61
2月分 95 88
3月分 135 114
4月分 107 97
5月分 111 102
6月分 110 102
7月分 110 101
8月分 77 74
9月分 107 93
10月分 110 100
11月分 122 112
12月分 110 100
合計 1,258 1,144

裁判所発表の司法統計データ(平成28年の各月速報値)を基に独自に集計・作表

多重債務者は減少傾向

全国規模で5件以上の無担保無保証借入の残高がある人数は「9.1万人」で1人当たり残高は213.3万円です(平成29年7月末現在。出典:日本信用情報機構)。
ちなみに4件では「25.8万人」(1人当たり残高145.7万円)、3件「14万人」(同113.3万円)、2件「232.3万人」(同87万円)、1件「713.9万人」(同52.4万円)となっています。
多重債務者の人数は年々、減少傾向にあります。
全国の消費生活センターから寄せられた多重債務に関する相談件数は、平成20年度の95,165件をピークに減少し、平成26年度では30,991件、平成27年度では29,142件でした(平成28年12月消費者庁)。

多重債務者の推移

年度(平成) 18年度 19年度 20年度 21年度 22年度 23年度 24年度 25年度 26年度 27年度 28年度
5件以上の無担保無保証借入の残高がある人数 171万人 118万人 73万人 84万人 70万人 44万人 29万人 17万人 14万人 12万人 9万人
3件以上の無担保無保証借入の残高がある人数 443万人 378万人 319万人 374万人 331万人 257万人 211万人 159万人 140万人 133万人 116万人
1人当たり残高金額 116.9万円 106.6万円 95.7万円 79.7万円 67.1万円 59万円 54.8万円 52.6万円 52.4万円 52.3万円

「多重債務問題をめぐる現状について」金融庁/消費者庁/内閣府、日本信用情報機構等のデータに基づいて作成

多重債務が原因とみられる自殺者数

政府のレポート『多重債務者対策の10年間の取組』(金融庁、消費者庁、厚生労働省自殺対策推進室)のレポートによると、多重債務が原因とみられる自殺者数は次のとおりです。
政府が推進した多重債務者対策の取り組みもあり、年々確実な減少傾向が見られます。

多重債務が原因とみられる自殺者数の推移

年(平成) 19年 20年 21年 22年 23年 24年 25年 26年 27年
人数 1,973人 1,733人 1,630人 1,306人 998人 839人 688人 677人 667人

『多重債務者対策の10年間の取組』(金融庁、消費者庁、厚生労働省)を基に作表

多重債務が原因の自殺者は「男性」「50代」が多い

平成27年の年齢別の自殺者数の内訳を見ると、計667人の自殺者の内、男性が625人、女性が42人と、圧倒的に男性の自殺者が多いのが特徴になっています。
また、年齢別では、50代の自殺者が182人と一番多く、次に40代、30代と続きます。
年代別自殺者数の詳細は、20~29歳が61人、30~39歳が136人、40~49歳が150人、50~59歳が182人、60~69歳が110人、70~79歳が23人、80歳以上が5人となっています。

自己破産と個人再生

債務を整理するためには自己破産と個人再生という手段があります。
自己破産をすると借金が帳消しになりますが、住宅を所有している場合、原則として売却か競売により住宅を失います。
一方、個人再生は借金を大幅に減額され、残りを3~5年間かけて払う解決方法になります。この場合、住宅ローンを支払い続ければ住宅を失わずに済みます(ただし、住宅ローンは減額されません)。浪費やギャンブルによる自己破産は認められない場合がありますが、個人再生の場合は原則として理由を問われません。

負債の原因

日本弁護士連合会の「2014年破産事件及び個人再生事件記録調査」によると、破産債務者が多重債務を負担するようになった理由は次のとおりです(2014年調査)。

  • 生活苦・低所得……60.24%
  • 保証債務……22.42%
  • 事業資金……21.37%
  • 病気や医療費……20.73%
  • 失業・転職……19.84%
  • 住宅購入……16.05%
  • 給料の減少……13.47%

多重債務の住宅購入は16.05%で、長年増加傾向にあります(2011年12.24%、08年9.59%、05年10.8%、02年9.35%、00年7%)。失業や給料の減少により、住宅ローンを支払えない状況が深刻化していると考えられます。

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